セナの冒険




「アイク、さっきの何?」



「…俺もよくわかんないんだよ。とりあえずみんな操舵室来てくれ」



アイクの後に付いて操舵室に入ると、フロントガラスから外の景色が目に入った。



「…なにこれ…!?」



外は…一面銀色。



「さっきの揺れで椅子から落ちて、顔を上げたらこうなってた」



よく、雪景色を見て「銀色の世界」とか例えるけど、これは例えじゃなく本当に銀色。



銀色の世界。

しかも雪景色のように、静まった静かな世界ではなく…ぐねぐねと渦巻いていると言うか…なんだか不気味な感じ…。



「おえっ…なんか俺、気持ち悪くなってきた」



カズキがお腹を抑えながらうずくまる。



「やだ、ちょっとここで吐かないでよ?トイレ行ってきなよ!」



「いや、そこまでじゃねーし大丈夫!………………多分」



た、多分って!

いや冗談抜きで顔色悪いんだけど…
大丈夫かな?










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