セナの冒険
次来ると予想される揺れに、全員が身構える。
…し〜ん……。
…え?
揺れ、来なくない?
「…どうなってんだ?」
カズキの声にロイドとアイクが立ち上がり、フロントガラスの向こうを見る。
?
目を見張って…何があるの?
私も立ち上がり、フロントガラスの外へ目を向ける。
「何これ…!」
外は…霧。
霧越しに見える景色は、幻想的だった。
下には美しい湖が広がっていて、遠くには真っ白な森が広がっている。
そして……遥か前方には、お伽話にでも出て来そうな、大きな大きな大きなお城…。
「…お城?」
「…城だな」
「城だね」
「城だあ!!」
私の言葉にロイドとアイクとカズキが反応する。
「私……ここ、知ってる…」
「え?サーシャ?」
知ってる?
なんで??