セナの冒険
「絶対に、そんなことしちゃダメ!!ただでさえ妖精族は、人間を憎んでるんだから!」
サーシャが怒鳴るなんて…珍しい…。
その様子に私だけでなく、他の3人も唖然としている。
「……あ、ごめんなさい…怒鳴っちゃって」
「いや……珍しかっただけだから、気にすんな。…にしても、なんでそんなにムキになんだよ?」
灯した焔をフッと消しながら、ロイドはサーシャに問い掛けると、サーシャは俯いてしまった。
「………」
「…サーシャ?どしたの?」
ギイイイイ……
私が問い掛けると同時に、氷で出来てるとは思えない様な音をたてながら、ゆっくりと門が開いた。