セナの冒険
馬鹿が2人に増えた、と呟くと、マントを身につけるように渡して来た。
馬鹿って!
だって、魔法なんて初めてだから、何でも出来るのかなって思うじゃん!
『そのマントは、中級魔獣ターギスクの毛皮だからな。ある程度の炎や氷等の攻撃は防げるだろう』
「え、魔獣?攻撃……?…あ!」
そういえばさっき、つい聞き流してたけど…魔物が増えてるとか、魔王以下のランクがどうこうって……!!
「え、魔物とかいんの!?」
私が言うより先にカズキが口に出していた。
『………魔王がいるのに、魔物がいないはずないだろう…?』
「やっぱりいるんだ…」
どうしよう……
私、体術も知らないし、勿論魔法なんか使えない。
魔物なんかが出て来たら、勝ち目ないよ!?