セナの冒険
「サーシャ………そうだったの?」
「………」
サーシャは何も言わず首を振り、長老を見つめた。
「……どういう意味か、教えて頂けますか?私が――妖精の血を引いているなんて……」
「簡単な事です。昔、妖精界が造られたとき、妖精族は妖精界に移りましたが、たった一人、人間に恋した妖精が人間界に残りました。――あなたはその子孫、という意味です」
「…!!」
サーシャは驚きの事実に言葉が出ない様子。
「…そういうことか…子孫、ね」
ロイドは頷いた。
「ままままじかよ!!?サーシャが…妖精!?」
「カズキ、ちょっとうるさいよ!このKY!!」
「いひゃひゃひゃ!!ひゃめへ!!」
今そういう空気じゃないでしょ!
という意味を込め、カズキの頬をつねる。