セナの冒険




恐竜……

絶対倒さなくちゃ……! 



「さー攻撃再開…うわっ!?」



いきなり恐竜の尻尾が頭目掛けて振られ、カズキは危機一発でかわした。



「セナ大丈夫か!?」



「う…うん、大丈夫!」



カズキがぎりぎりのところで、私の頭を押さえてくれたから。



「…何か、いきなり攻撃してくるようになったな」



確かに…

さっきまで全然攻撃してこなかったのに、なんで?



ふと腕輪を見ると、宝玉がうっすら光っている。



……さっきまでは光ってなかったのに。



「――あ…!」



もしかして…

恐竜が狂暴になったのって、何かこれに関係あるの…!?



「よっしゃ……行くぞ恐竜!!」



カズキは腰の鞘から剣を引き抜き、バチバチと電気を纏いながら恐竜に向かって走って行く。



何度も恐竜を切り付けるけど、あまり効いてない様子。



アイクもこっちまで聞こえる程、大きな音で空を切る風の鎌で切り付けるけど効いてない。



「うわああああ!!やめろって、バカ、恐竜!!」



振り回される尻尾に、必死にしがみついてるカズキ。



…こんなときでも普段の調子で能天気に見えるのって、私だけ?







< 262 / 299 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop