セナの冒険



「…そうだ!ロイドは!?どうなったの?大丈夫なの!?」



「ええ、大丈夫よ。今は隣の部屋で眠ってるわ」



「眠ってる…?いつ目が覚めるの?」



「それは、わからないけど……。セナ、着替えて様子を見に行きましょう」



「う、うん!」



いつの間にかパジャマを着ていた私は、何処からかサーシャが持ってきた服に着替える。



すると…



ギィ――ッ



「よ、サーシャ……あ!!セナ!!起きたのか!?大丈夫か!?」



私に気付き満面の笑みで駆け寄って来るカズキ…



「カズキ……」



「ん?なんだ?サーシャ」



「セナ、今着替え中なんだけど…」



「え?…あ」



私の下着姿にやっと気付いたのか、カズキの顔はみるみるうちに赤面。



「わ、わ、わ…悪かった!!そんなんじゃ…俺、外出てっから!!」



慌ただしく出ていくカズキに、サーシャは吹き出した。




着替え終わり部屋の外に出たとき、扉の横にいたカズキを睨みながら


「変態」


とだけ言っておいた。



いつもならひっぱたくとこだけど、そんな気分じゃないし、この方が傷つくかなって(笑)



その後しばらく、カズキのテンションは珍しく下がりっぱなしだった。





< 268 / 299 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop