セナの冒険
「…そうだ!ロイドは!?どうなったの?大丈夫なの!?」
「ええ、大丈夫よ。今は隣の部屋で眠ってるわ」
「眠ってる…?いつ目が覚めるの?」
「それは、わからないけど……。セナ、着替えて様子を見に行きましょう」
「う、うん!」
いつの間にかパジャマを着ていた私は、何処からかサーシャが持ってきた服に着替える。
すると…
ギィ――ッ
「よ、サーシャ……あ!!セナ!!起きたのか!?大丈夫か!?」
私に気付き満面の笑みで駆け寄って来るカズキ…
「カズキ……」
「ん?なんだ?サーシャ」
「セナ、今着替え中なんだけど…」
「え?…あ」
私の下着姿にやっと気付いたのか、カズキの顔はみるみるうちに赤面。
「わ、わ、わ…悪かった!!そんなんじゃ…俺、外出てっから!!」
慌ただしく出ていくカズキに、サーシャは吹き出した。
着替え終わり部屋の外に出たとき、扉の横にいたカズキを睨みながら
「変態」
とだけ言っておいた。
いつもならひっぱたくとこだけど、そんな気分じゃないし、この方が傷つくかなって(笑)
その後しばらく、カズキのテンションは珍しく下がりっぱなしだった。