セナの冒険



「ブルースプリングかね」



「…え?」



「青い春かね」



「え?」



「俗に言う青春ってやつかね」



「………」



なんだろう…このおじいさん……

何を言いたいのかよくわかんないよ……



おじいさんは椅子から立ち上がる。

するとロイドと同じぐらい身長がありそうな大柄で驚いた。


背中を丸めていたせいか、座ってるときは大きく見えなかったから。



勝手な考えだけど…

ご老人って、ゾーラさんみたいな小柄なイメージだった。



私のイメージに反しておじいさんは、茶色く長いローブで身を包み、髭は長いけど三つ編みの様に束ねてあり、腰より長い白髪は両耳の下でふたつに結ばれている。



………あれ……

なんかすごい違和感が……



………おじいさんって、こんな格好するんだね…?



私の異様な視線に気付いたのか、おじいさんは頬を染め両頬に手を当て言った。



「だから……この坊主のガールフレンドかね」




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