セナの冒険



「…コホン。えー、私はこのような話をしに来たのではなく…本題に入ります」



長老は咳ばらいをすると、私とサーシャに向き合った。



「実はですね。あなた方の世界からこちらへ来るには、あの絵本を経由すれば良い仕組みになっているのですが、こちらから帰るとなると、ちょっとした準備が必要で…」



「準備ですか?」



「はい。まあ、あなた方に関係はなく、私の問題なのですけど…。実は、あなた方を送るには私の魔力が大量に必要なのですが、先日の戦闘もあり、必要な量の魔力が足りないのです」



「…回復にはどのぐらいかかるのか聞いてみてくれ」



隣でアイクが言った。



「魔力が回復するにはどのぐらいかかりますか?」



「そうですね、およそ一週間程でしょうか。…本当に迷惑をかけて申し訳ないのですが、その…なんせ私も良いトシなもので…」



長老は申し訳なさそうな恥ずかしそうな顔で、モジモジしながら言った。



うっ…!

かわいい…!

かわいいよ長老!!

とてもじゃないけど800なんとか歳なんて実感湧かないよ!








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