セナの冒険
「おい?」
ロイドの大きい手が私の肩に触れた瞬間、私は勢いよくロイドに向き合った。
これにはロイドも驚いた様子だった。
「おはよう!もう昼だよ!!このねぼすけ!!いつまでも何してんのよ!!男なんだから私より早く起きてよ!!」
「…セナ?何でそんな怒ってんだ?」
「別に怒ってないよ?心配したんだからね」
「…そうか……あんま感情こもってねぇな」
「こもってるよ!!本当にっ…!うっ……うっ……心配したんだからね…!ばかぁ……ロイドのばかっ!!」
「?? なんかお前、怒ったり泣いたり変だぞ。もともと変だと思ってたけど、さらに変になったな。ハハハ!」
「バカッ!!なに笑ってんのよ!!本当に心配してたのにっ!!もう知らない!!」
「お、おい」
そりゃあさ!
私だって自分でも変だと思うよ!?
泣いたり怒ったり…
あっ喜び忘れた!
でもなんか勢いに任せたら、止まんなくなっちゃったんだもん。
笑うことないでしょ!
私は涙を拭いながら部屋を出て行こうとした。
――が、後ろから腕を引っ張られ、それは制された。