セナの冒険
「そ〜かそ〜か!成長したなあ、えらいえらい」
「おまっ…!ガキ扱いしすぎだろ!!ふざけんなよ!!」
カズキは頭を撫でるロイドの手を振り払う。
「今更何言ってんだ?充分ガキだろ」
「なにおーーー!!!お前、許さん、ロイド!!俺は!ガキじゃねええ!!」
「お?なんだ、やるか?」
「おー、やったらあ!!面でろいバーローめ!!」
「手加減しないからな、泣くなよ?」
「その台詞、そのまんま返すぜ!!俺はお前が寝てる間、パワーアップしたんだからな!!余裕こいてる暇ねーぜえ?」
「わかったから、早く外出るぜ」
「ハッハー!!内心ヤベーとか思ってんだろ!?お見通しだぜ!?俺の最強ウルトラスーパーサンダーブラック―――」
「やけに突っ掛かってくんなーと思ったけど、技を見せびらかしたいだけか」
「――…ビリビリ超特急スペシャル……っておい!!まてよー!!」
呆れた顔をしながらスタスタ歩き出すロイドを、立ち止まり技名を言っていたカズキは、ワーワー喚きながら追いかけて行った。
「…わかりやす……」
残された私達3人の心情は、やはり同じだった。