セナの冒険
私達はそれぞれ、指定された部屋へ入った。
夕食……?
そっか。
この世界は今夕方なんだ…。
こぢんまりした可愛らしい部屋の窓に目を移すと、茜色の空に沈みかけの、綺麗なオレンジ色の夕陽が見える。
「綺麗…」
なんでだろう?
自分の世界に居たとき、夕陽がこんなに綺麗だと思ったことなかった。
窓を開けて下を覗くと、道行く人々の姿が見える。
閑か。
そんな言葉がピッタリだ。
煩い車も通らないし、バイクもいない。
時々見たこともない乗り物?に乗った人はいるけど……。
身を乗り出して遠くを見ると、レンガが敷き詰められた道が家々の間にずっと続いてる。
どこかで見た、外国の町並みみたい。