セナの冒険
本来、サーシャ達家族が営むこの宿屋では、一階の奥の食堂でお客皆で食べるらしいが、特別に私達だけ宿の隣にくっついてるサーシャの家で食べさせてもらった。
サーシャとお母さんとお姉さんで作ったらしい夕食は、とても美味しかった。
だけど家族の味って感じがして、少し切なくなった。
カズキも同じかなあ?
私は部屋へ戻りお風呂に入ると、サーシャに借りたパジャマを着てベッドに沈んだ。
「月…か……綺麗…」
窓から月が見える。
紺碧の空に、白く輝く月や星がぶら下がってる様に瞬く。
この満天の輝く星の中に、地球はあるのかな…。
てか、そもそもヴィクトリアって、星?だよね…?
世界=星
…じゃないのかな……?
夕食のとき、サーシャにこの世界の基本的な話を聞き、心底驚いた。
カズキが終始興奮してたのは、言う間でもないね…。