セナの冒険
「じゃあ私…早速行きますね!!丸2日間ありがとうございました!!」
私はベッドの横に置いてあるマントとリュックを手に立ち上がった。
「えっ!?やだ、もう行っちゃうの!?」
「はい、はぐれちゃった仲間とも会わなきゃいけないし、先を急ぐんで…」
「…そっかぁ……」
しょぼんと肩を落とすアンリアさんの頭に手を乗せ、ガイズさんとアンリアさんは私を見送ってくれた。
行く当てもないだろうし、困ったときはいつでも戻って来い、と笑ってくれるガイズさんと、たった2日居ただけなのに、泣いて別れを惜しんでくれるアンリアさんの気持ちが嬉しかった。
ロイド………
ガイズさんが、ロイドは目立つからすぐ判るって言ってた。
まずはダッドの酒場、ね。
私は今まで見たこともない程、煌びやかでまさに眠らない街に、少し心細く思いながらも一人繰り出した。