セナの冒険
ホントに人目のつかない路地に連れ込まれた私は、なんとか抵抗しようと藻掻くが前のめりに膝を付き倒れ、敢え無く両腕を掴まれ引き上げられて動けなくなった。
うわ、膝から血ぃ出てる……
小石でも落ちてたのかな………
痛いし、怖いよ……
「カワイイ〜なもう、涙目♪チュウしたくなっちゃう♪」
私の顎を掴み、チャラ男の一人が酒臭い顔を近付けてくる。
やだ……
もう、ほんとに………!!
「イヤ!!!」
「ギャッ!!」
……!?
え、何!?
私、何もしてないのに………
チャラ男が吹っ飛んだ!?
閉じてた目を開くと、私に迫って来た男が鼻血を流しながら、数メートル先で倒れてる。
「お、おい………!! テメェ、誰だこの野郎!!ただじゃおかねえぞ!!」
もう一人の男が熱り立って飛び掛かる先には、暗くて顔は見えないけど一人の男が立ってる。