00:00
とうとう迎えた
出発の日
葵からの連絡は
一切ないまま
僕はひとり地元を出た
その頃
葵の時間は…
風呂でシャワーを浴び
昨日から今日へ橋渡し
同僚の彼も同じように
洗面台に置かれた
歯ブラシセット
同棲をしてるのかと
勘違いさせる
彼にとっての葵は
どのように映っているか
分からないけれど
単に軽い気持ちなのも
葵は知ってたはず
次第にハマって
しまうのも
昔の癖が出たこと
理解したはずだよ
僕が取り戻そうと
したものはこれじゃない
これじゃ前と変わらない
僕は葵が葵らしく
振る舞える環境を
取り戻したかった