00:00


僕は言葉を無くした。


大丈夫。
この言葉を与えて
先輩はもと来た道へ
歩きだす


少しだけ小さくなった
先輩の背中が、痛い


僕の会う人は
強がりな人ばかり


泣く姿も見せない
言葉ひとつに泣かされる


弱すぎて弱すぎて…


"親しい友達でいて"
なんて僕は言えないよ


突き放してくれれば
楽だった?


もっと地獄に落として
くれれば良かった?


どちらにせよ
不幸になれば
良かったのに…


誰かは思うだろう


辛いのは僕じゃない
貧しい心


辛いのは先輩の
豊かな心


< 217 / 227 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop