異 常 嗜 好 。





あたしはその言葉を理解するのに
30秒ほど掛かった。


「・・・え?・・ええええっ!?!?」


思わず叫んでしまった。


「・・・嫌?」


嫌では無いけど、嫌では無いけど・・・!←


「・・・あたし、女ですよ?」


澪が同性愛者なのかさえ
解らなかったから。


「うん。」


あっさり返事する澪。


「・・・澪さんも女ですよ?」

「それくらい知ってるわな。」


「それがどうした」とでも言わんばかりの顔だ。


「え、でも・・・「俺、同性愛者やねん。」


あたしが言い終わらないうちに澪が言った。


「・・・やっぱ、引く?」


澪が苦笑する。



引くわけ無いよ。

あたしだって澪に惹かれてるんだもん。



「・・・引かないです。」



あたしは真剣に言う。

それを見た澪は、
少し驚いた顔をしてまた苦笑した。


「・・・でも、さすがに
同性から告白されたら困るやろ。
ごめんな、いきなり・・・「あたし、両性愛者です。」



今度はあたしが澪の言葉を塞ぐ。






< 32 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop