異 常 嗜 好 。
「・・・まじで?」
今度は本気で驚いた顔をする。
「はい。」
あたしは本気で答える。
そして、顔を俯かせて答えた。
「・・・だって、澪さんが
同性愛者だって解んなかったから・・・」
段々涙目になってくる。
澪の言葉が嬉しくて嬉しくて仕方が無い。
「・・・大丈夫、
俺、同性愛者やから(笑)」
向かい側に座っていた澪が、
此方に来てあたしを優しく抱きしめる。
「・・・あたしでいいんですか?」
確認するようにあたしは尋ねる。
「・・・ゆきがええんよ。」
そう言ってそっとあたしの頬にキスをする。
たった2時間程前に出会った人と付き合う、
こんな経験は初めてで、信じられなかった。