【完】ヤンキー女→清楚女『逆高校デビュー』



次の日


教室に入り、窓際の席で真理と昨日のテレビドラマの話をしていた。



いや、正確にいえば、真理が一方的に話しているのを聞いていた。




真理のドラマ話は聞いていて、話の内容がわかりやすいから楽しい。


私は全然見ていないけど、そのドラマの続きが無性に気になってしまうぐらいだ。

その時小島が教室に入ってきた。




たった昨日までは小島の存在に気づいていなかったのに、


教室に入ってきた時に気づくなんて…



「でね…桃叶聞いてる?」



「あ…ごめん聞いてる!」



また真理が楽しそうに話始めた。




私は小島がどこの席なのかが気になった。



小島は廊下側の1番後ろの席に座った。


私は窓際の1番後ろの席だから

真横を向かなくては小島を見れない。



そうか…だから小島の存在に気づかなかったんだ。


いや…違う。



私の目はヤンキーしかピックアップしない機能だった。



でも

今はどうやら



小島ばかりを私の黒目が追い掛ける。







< 27 / 308 >

この作品をシェア

pagetop