【完】ヤンキー女→清楚女『逆高校デビュー』
次の日
教室に入り、窓際の席で真理と昨日のテレビドラマの話をしていた。
いや、正確にいえば、真理が一方的に話しているのを聞いていた。
真理のドラマ話は聞いていて、話の内容がわかりやすいから楽しい。
私は全然見ていないけど、そのドラマの続きが無性に気になってしまうぐらいだ。
その時小島が教室に入ってきた。
たった昨日までは小島の存在に気づいていなかったのに、
教室に入ってきた時に気づくなんて…
「でね…桃叶聞いてる?」
「あ…ごめん聞いてる!」
また真理が楽しそうに話始めた。
私は小島がどこの席なのかが気になった。
小島は廊下側の1番後ろの席に座った。
私は窓際の1番後ろの席だから
真横を向かなくては小島を見れない。
そうか…だから小島の存在に気づかなかったんだ。
いや…違う。
私の目はヤンキーしかピックアップしない機能だった。
でも
今はどうやら
小島ばかりを私の黒目が追い掛ける。