【完】ヤンキー女→清楚女『逆高校デビュー』
すると悠斗は、私の手首に巻いてあるブレスレットを外した。
「これは、俺が、大切にしまっておくよ。
桃叶は、これを見ると、傷のことを思い出すだろ・・
苦しめたくないんだ。
桃叶。
俺の傷は治るんだ。
問題は桃叶の心の傷だ。
俺の傷のことはもう、絶対に気にするな」
そう言って、悠斗はぎゅっと抱きしめてきた。
久しぶりに抱きしめられた悠斗は
消毒臭かった。
「悠斗…」
「ん?」
悠斗を見上げると、
さっきのキョトン顔の悠斗がいた。
「キス…したい」
青白い悠斗の顔が、明らかに真っ赤になった。
「病院は…まずいだろ」
悠斗は抱きしめていた腕の力を緩めた。
「大丈夫だよ。誰もいないし」
「いや…そういう問題じゃない」
離れようとする悠斗に
私からキスをした。
「悠斗…好き」
もう一度悠斗にキスをしたら、
悠斗が応えてきた。