【完】ヤンキー女→清楚女『逆高校デビュー』
混乱する女
教室に一人残された私は、結局何もすることがなく、
誰もいない事をいいことに、
小島の席に座ってみた。
ちょっとストーカーのような自分の行動に笑えた。
教室の真ん中だけ机がよけてあって、床に旗が広がっている。
小島の席から見ると、
机たちに囲まれた旗のまわりに
小島と二人でいた姿は、
机で囲まれた密室のように見えた。
「なんで俺の席に座ってる?」
背の高い小島が、私をのぞきこむように現れた。
「い…いやいやいや…
ごめん…その…
深い意味は…ない」
私はかなり怪しい。。。
バッと立ち上がって勢い余って…
小島の背中にしがみついてしまった。
荷物を抱えていた小島と、背中にしがみついた私。
しばらく二人、カチンコチンに固まった。
自分の大胆な行動に、
自分が1番驚いていた。