【完】ヤンキー女→清楚女『逆高校デビュー』
授業中なのに
悠斗を何度も見つめてしまった。
今日から夏服
半袖のワイシャツ姿は
悠斗の爽やか度をぐっと上げていた。
悠斗は黒板を見る時に
長めの前髪を横によけるためか
ちょっとだけ、クッと頭を横に動かす。
ほら…また
クッ
そしてまた下を向いてノ−トに書き取る。
下を向いた時に前髪がパサっと目にかかって
また黒板を見て、
頭をクッ
その仕草に『かわいい』と萌えてしまう自分が変態ぽくて笑えた。
頬杖をついて窓際の席から廊下側の悠斗を見つめていたら
悠斗がこっちを向いた。
『ど う し た ?』
悠斗が口だけ動かしてそう言った。
どうしたって…悠斗を見て萌えていたんだよ。。
なんて言えるわけもなく
ううん…と少し首を振った。
ふっと悠斗は笑ってまた黒板を見た。
悠斗を見ているだけで
幸せな気持ちになる。
悠斗の仕草ひとつひとつに胸がドキドキする。
きゅんってする。
悠斗に出会ったあの日から
私の頭の中はどんどん悠斗で埋めつくされてきて、
今じゃ悠斗でいっぱいだ。
私は
悠斗が好きなんだ
悠斗が…好きなんだ
悠斗が私のことをどう思っているかなんて、後回しで、
とにかく私は
私は今
悠斗が好きなんだ