戯れ人共の奇談書
「で、結局こうなるのね……」
「俺達は金を持ち歩かないからな」
「必要になったら、動物の毛皮とか売るもんな」
しばらく住んでいた家のベッドに座り、しわの寄った眉間に指を当て呆れるミシティア。
それに比べ、何食わぬ顔で木張りの床に座るロイドとユェ。
「まぁ、いいわ。早速作戦会議と致しましょう」
ベッドの上に座りつつも、足を組み、その上に両手を添え、優雅に決める。しかし目つきは真剣そのものだ。
「まず考えるべきは、天使が居る場所、黒幕の有無、そして原因」
淡々と考えるべき項目をミシティアは述べていく。そして、その様子をユェは見つめ考える。
「原因は狂気の支配か、何者かが作ったクローンって所が考えやすいな。 天使に詳しいお前ら二人はどう思う?」