戯れ人共の奇談書
三人は簡単に身仕度を整え、外に出た。
「朝食っていつもどうしてるの?」
「適当に鳥とか魚とか穫るけど、だいたいは山菜で済ますかな。朝から体力使いたくないし」
歩きながらもロイドの顔を、横から覗き込むミシティア。それに対し、慣れた手つきで前に現れた顔を退かすロイド。
「安心して。私が栄養バランス考えて穫りに行かせるから」
メガネを親指で持ち上げ、口を挟むシェラ。
海風に揺れる金髪が、なんと優雅な事か。
「まぁ、とりあえず東だっけか? 森があるみたいだから、そこで集める予定」
「あぁ、あの森だったら案内出来るよ。たまに散歩してたから」