昆虫戦記
「ピューピュー」
『〆ゞー£&∞℃$¥』(おかしい・・・・・数万年前に絶滅したはずの人間らしい影を見た様な気がしたが・・・・いるはずもないか・・・)

ワォー!!

「ピューピュー」
『℃∞£¥⊿∑¥℃£!!』
(おっ、狼か!!今日は、付いているな!!集団でいなければ狼は良い食いもんだ!!)

犬の遠吠えの様な
鳴き声が
すると共に
カマキリは
再びバキバキバキと
音を立てながら
遠吠えのする方へ
姿を消していった。

カマキリが過ぎ去った
安堵からか美加子は
ボロボロと泣き出した。
「はぁはぁ・・・もう大丈夫だ・・・」

まことは優しく
美加子の頭を撫でる。

美加子もまことの体に
顔をうずめる様に
ギュッと
抱きついている。

ガサガサガサ・・・・

安心も束の間・・・・
気が付くと
まことと美加子を
取り囲む様に
耳が4つ着いた
狼の群れに
囲まれていた・・・

美加子はまことに
抱きついたまま
今の状況に
気付いていない。

まことは近くにある
木の枝を何も言わず
力強く握る・・・・

まことの心臓の音で
気付いたのか
美加子は顔を
ゆっくりと上げる・・・・・。
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