昆虫戦記

美加子は
まことの言葉を聞き
泣き出してしまう。

まことは
美加子の頭を
優しく撫で
４つ耳の狼に再び
質問の答えを聞く。

「さあ！！答えて欲しい！！」

４つ耳の狼は
落ち着いた口調で
話し始めた。

「なるほど・・・・つまり、あなた方はこの時代の者ではない。そういう事ですね？」

まことの言葉を
無視するかの様に
４つ耳の狼は
まことに聞いてくる。

「そうだ！！それより
俺の質問に答えろ！！」
興奮気味に話す
まことに対して
やわらかい表情で
話し始める
４つ耳の狼・・・・・

「そんなに焦らないで下さい・・まず初めの質問ですが私共の遠い先祖達は数万年前、人間と共に暮らし助け合っていました。人間の言葉は理解出来たものの話す事は不可能でした。しかしそんな中、ある危機が地球上の生命に近付いている事が人間以外の生物は気が付いました。ほとんどの生物達はより安全な所に逃げました・・・・しかし、我らの遠い先祖達は
地球の危機が近付いている事に気が付いているのに逃げようとはしなかったのです・・・。なぜだか分かりますか？」

４つ耳の狼の
悟す様な言葉に
答えが出ないまこと。