ストロベリーキャンドル
【拓哉side】
「... じゃあ、10分休憩ー」
ふぅ...
先輩の掛け声とともに、俺は給水所へと走った。
思った以上にこの学校の練習はキツい。
さすが、推薦をとるだけあってみんなのレベルが高いのだ。
「あー、だる...ん?」
水を飲み終わって、運動場へ戻る途中、ふと声が聞こえたような気がした。
なんだ...?
音楽室のほうか?
この声が何なのか確かめるために俺は走り出した。
…~♪
「歌?」
近づいていくにつれてそれははっきりしていった。
「これ、合唱... 」
聴こえてきた声は俺の惚れた結菜先輩のものだった。