ストロベリーキャンドル
夏の足音
【結菜side】
拓哉くんを屋上でお昼を食べるようになって、もうすぐ3ヶ月半が立つ。
「先輩!海に行きましょう!!」
「へっ?」
それは突然だった。
きっと、いや絶対に私の顔は、ポケッとして間抜けだったと思う。
「い、今なんて?」
「だ、か、ら、海に行きましょう!って言いました。」
「じょ、冗談だよね?」
「いえ、本気っす!…ってデジャブ…?」
「え…なんで海?」
「なんでって夏といえば海でしょう!夏ですよ!夏!海行かないでなにするんですか!」
「…プッ…クッ…」
「あ、先輩笑いましたね?」
「え、いや、あの、わ、笑ってないよ?」
「いや、絶対笑いました。」
だって、ねぇ?言ってることがまるで
「女の子みたいだね、拓哉くん。」
ん?今私声に出してた?
「そうですか?そんなことないと思いますけど…。それより里歌先輩も海行きたいですよね?」
あぁ、里歌か。
びっくりした。
「行きたい行きたいっ♪ついでに結菜と拓哉くんが二人っきりでいるとこも見たいっ!」
…。
バコッ
「てぃっ」
※このバコッという音は私が里歌をチョップした音です。
「いたっまた叩くんだから…」