ストロベリーキャンドル


「しょうがないんだよ?里歌の頭が叩いてほしいって言ってるんだから。」

「言ってないわよ。結菜が私の頭を叩くたびに私はどんどんばかになっていくんだからね?」

「なーにふざけたこと言ってんの。あんた毎回テストで5位以内に入ってるくせにー」

ほんと、里歌ってなんでもできちゃうんだよ。

もっと叩けば10位くらいになるかなー。

「結菜、あんた何か恐ろしいことを考えてるね?」

「ん?何のことでしょーか?」

「…っていうかあんただって十分頭いいと思うけど。」

「そうなんですか?」

「ぜ、絶対それはな…「そうなのよー!結菜だってね?テストでだいたい5位以内、10位以内には絶対入ってるのよ!」

「へーそうなんですか?俺なんてテスト勉強しないですよ。」

「まぁそれもどうかと思うけど、何位くらいなの?」

「えーと、前回は…15位だったっけ?ですね。」

「は?15位って学年で?」

「はい。そうですけど?」

「全然頭悪くないし。もっと悪いのかと……ちなみに新入生テストは?」

「あー、5位…だったかな?」

「5位って!!」

「その時は珍しく勉強したからっすかね?たまたまですよ。」

「勉強したら取れるもんなの?あんたスポーツ推薦でしょーが」

「スポーツ推薦でも一応学科試験はあります」

「はぁ…そういう問題…?」

ほぇー、新入生テストで5位。

サッカー上手だからかな?

集中するには適度な運動が必要だって言うしねぇ。

※そういうことじゃない。

「まぁ、いいじゃない!人のことは。…それより海行くんでしょ?3人で!」

「「え?」」

2人が同時に振り向いた。

「え?え?なに2人してハモってるの?」

2人の顔が全く同じで逆に不気味だ。

思わず、言葉を失っていると、2人は後ろを向いて何やら相談を始めた。



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