ストロベリーキャンドル
「それでなに?昼休みに、一緒にお弁当食べるのOKしちゃったわけ?」
「...そ、そうです...」
「ばっかじゃないの。なんで好きな人がいるのにOKしちゃうわけ?」
「だ、だってぇ...」
あんなきらきらした期待に満ちた目で見られたら、誰だってOKしちゃうよぉ...
「じゃあ...これから俺のこと知ってください!」
「え?」
「俺のこと知ってから、告白の返事下さいってことです。」
「あぁ、そういう...」
「それで、明日から昼ごはんあるじゃないですか。だから、一緒にお昼ご飯食べましょ!」
「はい!?な、なんでそういう話に...」
「だって、俺のこと知ってもらうにはいい機会だから。...ダメですか?」
うぅ...ダメかって言われても...
「い、いいよ...」
だって!断る理由がないんだもん!
「ホントですか!やったー!それじゃ、また明日のお昼に、屋上で!!」
次の日の朝一番、親友の里歌にすべてのいきさつを話し終えると、予想通り雷が落ちた。
「断る理由ならあるでしょっ!好きな人がいるという立派な理由が!」
「そ、そうだけどぉー。目がきらきらしてたんだもん!」
「だもん!じゃないわよ... まぁいいわ。で?その結菜に告ってきた男子の名前は?」
「...夏目拓哉...くん」
「夏目拓哉ねぇ...ん?その子って確か今年うちにスポーツ推薦で入ってきたって言う子じゃないの?」