ストロベリーキャンドル

波のささやき


【結菜side】

「つ、着いた――!!」

待ち合わせてから二時間後、私たち4人はやっとのことで海に到着した。

電車を降りると、私は思い切り腕を伸ばした。

二時間電車に乗りっぱなしだったからね。

「あー、やっと着いたね。」

「うん、疲れた…」

「まだ着いたばっかりなんですけど?」

「はは…」

確かに…里歌の言うとおりです。

まだ一日は始まったばっかりだと言うのに!

なぜ私はこんなに疲れているんだよ―――!!

「そりゃあ、海が遠かったからに決まってるでしょ。」

「へ?」

なんで拓哉くんが返事するの?

「全部声に出てますよ?先輩♪」

「嘘ー!?」

「ホントですよ~」

「……」

は…恥ずかしすぎる…

電車で疲れてるっていうのにこれ以上自分で疲れてどうすんのよ私…

今日一日先が思いやられる結菜だった。


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