ストロベリーキャンドル
【拓哉side】
「授業サボろうかなぁ... 」
先ぱいを屋上から見送った後、俺はつぶやいた。
「やばっ 顔がニヤける... って俺は女かよ」
こんな気分で授業を受ける気にはなんねぇよな...
好きな人と昼を食べられて、俺は幸せだった。顔がニヤけるほどに。
「おっ、やっぱりここにいたか。」
しばらく、屋上に寝転んでいるといきなりドアが開いて親友の匡樹(まさき)が入ってきた。
「まだ入学して二日目なのに、いきなりサボりか?根性あるねぇ」
「匡樹!?つーかそれはお前もだろ。あんま授業サボらなくねぇ?お前」
「ん?それは君に授業をサボった理由を聞くためだけど?」
は?そんだけ!?
こいつそんだけのために授業サボったのかよ...
「それで?なんで授業サボったのかな、拓哉君?」
「別に、なんとなくだよ」
「なんとなくねぇ... そんなことで授業をサボる奴じゃなかった気がするけど、違ったのかな?」
あーあ、こいつのこういうとこほんと嫌になるわ
「なんでもお見通しってわけですかね」
「そゆこと♪」
昔っからこういう時だけ勘がいいんだよな
「で、サボりの原因は例の彼女か?」
「... まぁな」
「ほんっとその人のこと大好きだよな。ずっと嫌がってたスポーツ推薦受けるとか、感心しちゃうわ俺」
「...... 」