君と過ごした日々







{智士side}



最近なんでか、綾に避けられる。


理由なんて全く思い当たらない。


初めは気まぐれ、としか思ってなかったからあまり気にしずにいたが、ここまで続くとこちらの機嫌も持たなくなる。




さっきは少しキツく言いすぎたか、なんて反省してるけどな。



「ねぇ、智士ぃ?」


そういえば綾の機嫌が悪くなったのと同時期らへんにこいつがよく絡んでくるようになったんだよな…。


「何?」


「どこ行くのぉ?やっぱ屋上とかぁ?」


「……っ…!」



『…普通、屋上じゃない?』


「智士ぃ?」


「あ、いや、屋上はやめよ!?」


「え?まぁ、智士が言うなら別にいいけどぉ…。」


「ほら!!あそこ、あそこ行こ!!」


「えぇ?どこぉ?」


あぁっ!!こいつの喋り方苛々するっ!!


「え、っと…」


俺ってば、勢いに任せてしゃべってたからそんなの考え付く訳ねぇよ!!



「んー?」



「プールとか行けば?」



「おぉっ!!いいじゃん!!
プール行こうぜ、里桜!!」



…ん?今提案したの誰だ?






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