君と過ごした日々
「てか、真弥は?」
へ?
「え?春香何言ってんの?
真弥ならうちの後ろに…」
居るじゃん。
…居ないじゃん。
「え?何で?
イリュージョン?」
「馬鹿なこと言ってなくていいから。
おい、安斉。
お前見てねぇか?」
「戸上なら、里桜に呼ばれてどっか行ったぞ。」
「…ヤバくねぇか。」
「…絶好調にヤバイね。」
これはヤバい。
絶対良からぬ事をたくらんでる。
「どこ行ったかわかるか?」
そう言って安斉が指したのは、
「博物館…。」
これはキツいぞ。
大声で名前も呼べねぇし、
走り回るのもダメだし。
「この人数じゃ足りない…。」
「だよね…。」
「里桜ー!!!」
ん?
「智士?」
「あ、綾!!
なぁ、お前ら里桜見なかったか!?」
「おい、てめぇ…。」
「はぁ?」
「うちの可愛い真弥を危険に曝してんじゃねぇ!!」
「はぁ!?何で俺なんだよ!!」
「お前班長だろうが!?
ちゃんと班員の行動見とけよ!!」
「そういうお前もだろ!?
お前がちゃんと見とかねぇから!!」
「こっちは、春香がいない事で頭が一杯だったの!!
てか、その時はちゃんと居たの!!
春香と話してた3分でどっか行ったの!!」
「こっちだって同じだ!!
夢斗がいきなり居なくなるから必死で捜してたんだよ!!
なのに、肝心の夢斗は何してたか言わねぇし!!
その間に勝手にどっか行ったんだよ!!」
「「……。」」
「…ねぇ。
不思議に思ったこと聞いてもいい?」
「多分俺と思ってること一緒だ。」
「二人とも、同時刻に居なくなってた。
それって不自然すぎない?」
「あと、同時刻に戸上と里桜は居なくなってる。」
「それはもう知ってる。」
「え?」
「真弥と里桜ちゃんは一緒にいる。」
「何だと?」
「問題は君達だ。」