君と過ごした日々


「はいはい。痴話ゲンカはそこまで。」

「痴話喧嘩ってなんすかッ!?」

「今は真弥が先でしょ?」
「うん。まぁ君達の問題も解決してないけれどね。」


「つーか、里桜居ねぇじゃん。
おい、どういう事だ。」

「知らねぇよ。後は安斉に聞け。」


今回安斉大活躍★

「よかったね、安斉。」

「…お前、また脳内で喋ったろ。」


…無視しよう。

遠くで此方の様子を静かに見てた真弥に近づく。


「真弥!!どこ行って…」

スッ


…素通り。
里桜は何を言った?

「真弥?」

春香も声をかけてるけど、無視。


「おい戸上。里桜はどこだ?アイツが居ねぇと帰れねぇんだよ。」


ちょっと!!里桜の話しはだめ!!
空気読めよ!!


「里桜なら先に集合場所に居るってさ。」


…え?

うちの予想に反して、智士とは喋る真弥。

なるほど。要するに里桜の話に智士は関係無いのか。

だったらどうして二人は喋る?


「ねぇ、綾?」

いきなり真弥がこちらに体を向けて聞いてきた。

「何?」

「綾はさ…
智士君の事が好きなの?」

しっかり目を見て、聞いてくる。

「…なんでそんな風に思う訳?」


「…だって、用もないのにずっと喋ってんじゃん。」


面白いことを言うね。


「喋ってりゃ好きだって勘違いすんの?」


「……。」

里桜だな。
…余計なことばっか言いやがって。

「真弥が誰を信じようと勝手だけど、うちに被害及ばせないで。」

睨みをきかせて言う。

「…そうだよね。ごめん。
恋が出来るわけないもんね。」


「…っ…。」

「今ここで全部話そうか?」


「…いや…ッ。」


「綾が小6の時だよね…。」

反射的に思わず耳を塞いでしまう。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


「おい、綾!!」


「綾!?しっかりして!!」


そこでうちの意識は途絶えた。


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