君と過ごした日々


「寝ながら泣いてたじゃねぇか。」

「…なんで言うかなぁ…?」


「??」

「この鈍感ボーイめっ!!」


「なんでっ!!???」


「…綾。」


そういえば、このかたの存在をすっかり忘れてた。


「…おはよう、真弥。」


結局校外学習の時も話せないままで、

うちが休んでた3日間、一回もメールが来なかった。


「…朝から2人で仲良くじゃれあって。
いいよね、お気楽者は。」


お気楽者…ねぇ?

こう見えても結構色々考えて行動とかしてんだけどなぁ…。


「…言いたいことあんならちゃんと言えば?」


真弥の言ったことを聞いてたらしい春香が言った。


「あんたには関係ないでしょ?
友達だと思ってた奴に裏切られた人の痛み、あんたにはわかんないでしょ?」


真弥のこんな冷めた言葉、初めて聞いたかも…。

うちがいつも一緒にいた真弥は作り物だったのかな…?


「…真弥ちゃん。
残念ながら、春香は裏切られた人の痛みがわかるのよ。








だって里桜が裏切ったんだもん。」


…悪魔の微笑ってこの事を言うんだって、

この年になってようやく気付いたよ。


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