君と過ごした日々
友達づくり
{真弥said}
また綾が智士と話してる。
あ、目があった。
そう思った瞬間綾が物凄い笑顔になった。
「気持ち悪…。」
綾はうちの気持ちを知っててわざとそういう行動をしてるんだと思う。
だから余計に腹立つ。
ちょっと顔がいいからって調子に乗りすぎ。
実際性格はドブスなんだから。
あんなのを智士が好きになるはずがない。
「真弥。」
綾は理解してくれなかった思いを、里桜は理解してくれる。
「ほら、離れてみてわかったでしょ?
アイツは最低なのよ。」
里桜の言ってることは全て本当。
うちの方が遥かに長く友達をやってたはずなのに
綾は、うちのことより春香のことの方がよくわかってる。
「だから二度とアイツには近づかない方がいい。」
「…は?」
「だから、真弥に協力するふりして、智士に近づこうなんて思ってる奴とは、
友達やめろって言ってんのよ。」
「いや、訳わかんないんだけど…?」
「あんたのためを思って里桜は言ってるんだけど?」
「別に友達やめなくてもいいじゃん!!」
なんでそんなところまでとやかく言われなきゃなんない訳!?
「まだアイツのこと信じてんの?
…じゃぁ今ここで選んで。」
…コイツ、うちに親切心で近づいたんじゃないのかも。
だって
「アイツについて辛い光景を見たいのか、
里桜についてより智士に近づける存在になるのか。
どっちがいいの?」
うちの今までの唯一の親友を取り上げようとするんだもんね。