初恋
その日の晩、ベットに入るとなんだか寂しくなった。



最近ずっと愁がいるからな…



消灯時間になると部屋に戻る私達。



「愁なにしてるかな?もう寝たかな。って…」


最近、愁の事ばかり気にかかる。
今日もそう。愁の病気を知りたかったのは、気になったのもあるけど、完治したらここからいなくなるから不安だった。



「重い病気には見えないんだよなぁ…」



私は喘息持ち。
喘息が起きると頭痛も来る。
それが普通の人より酷くて入院している。
精神にも来るから。


「…う……て。」



え?
今声がした。



「優美…開けて、俺だよ」


「ちょ、ちょっと待って!今開ける」



愁の事を考えてたからきっと顔が赤い。
恥ずかしくなって頬ペチっと両手で叩いた。




「なんかあった?」



個室のドアを開けるとスウェット姿の愁がいた。



「今日点滴無かったし、自由に動けたから優美に会いにきた!夕方に、優美も無いって言ってたからさ。」


「そっか。看護婦さんに見つかったら怒られちゃうね。」


「その時は寝たふりだね。」


「ふっ、二人で?」


「もちろんだよ!」
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