初恋
てきぱきとテーブルの上にケーキやお菓子を並べてくれるお爺さん。




「あの…私も手伝います。」



近くにあった紙パックと紙皿を広げようとすると手を止められた。



「せっかくのイブですし私にやらせて下さい。
それに…坊ちゃんの側にいてやって下さい。」



小さい声で私に呟くお爺さん。

側に…って。
なんだか恥ずかしい。




「すいません、お願いします。」




お爺さんにペコッと挨拶をして、愁の隣に座った。




「何ボーッとしてんの!」


「いや、優美見てた。可愛いなぁって思ってさ!」



ドキ…
その一言で私の鼓動は速くなる。




「も、もぅ…恥ずかしいからっ。」
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