初恋
「優美」



ベットに腰をかけていた私の隣に、愁もすとんと座った。



「そういえば親は?」


「私のお母さんは離れた所にいるよ。仕事の都合で中々来れないの。」



母親は…夜の仕事をしている。
若くに私を産んだ母親はまだ30。
父親は、私が出来たと分かった瞬間に連絡がつかなかったらしい。
私を身篭った15の母親とやっていく自信が無かったからだと思う。



「父親はいないよ。離婚したらしいけど小さかったから覚えてないんだ。」



私はなんだか寂しい気持ちになって孤独感が沸いて来て…
俯いていた。
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