そら色クレヨン
*第一章*

*青色クレヨン*









「おおっと笹沼高校打ったー!!!!」





テレビの中で甲子園の実況する人が叫んでいた。



その様子をソファーの上からぼーっと眺める。




「ほーら!葵(あおい)じゃーま」



お母さんはのんきな私にしかめっ面をした。





「待って!今、いーとこなの!!!」




私は特に甲子園を熱中して見たい!!!

という訳でもなく、ただ単に勉強したくないから適当な嘘を言う。






「葵はもう受験生なのよ!?少しは勉強しなさい!!!」




最近お母さんはなにかと「受験」という単語を使っておどかしてくる。




「はーい」



そんなお母さんにやる気のない返事で返す。
< 2 / 16 >

この作品をシェア

pagetop