そら色クレヨン




「あのさ・・・」




久しぶりに聞く少し低い優しい声。



なんか、くすぐったいな。




「お・・・ら・・・わか・・・よ」



おらわかよ?



お母さんの掃除機で龍也の言葉がよく聞こえない。





「ちょっと!お母さん掃除機とめて!!!」




「ごめんなさいねぇ〜」




お母さんはどっかに消えてしまった。




「ごめんね・・・。お母さんあんなんで」




「いや、前からああだったじゃん!」




クスクスと笑う龍也が愛しい。




「あ!なんで電話くれたの?」





龍也が電話くれるなんて珍しいから気になった。




「その事なんだけど・・・・。俺ら別れよ?」





・・・・・・・・・え?





「なに言って・・「ま、そーゆう事だから!じゃね」





「プーップーップー・・・」




受話器からは龍也の声が消え、携帯は待ち受け画面に戻っていた。





なっなにが起こった?




突然のことすぎて頭が真っ白になる。





嘘・・・でしょ?
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