SECRET SYSTEM









(祖父を理解する為だけじゃない。何より今は、サラを助ける為に、彼女を助けたいから、・・・僕は成長しないといけない。研究者としても、人間としても、ひとりの男としても)











不意に、サラが口を開いた。マセソンの手を握り返しながら、
「お願い、します」
笑ってそうひと言。

そのたったひと言は、マセソンの決意に力を与えた。

「わかった。サラ、じゃあ早速かかるよ。
君の内部回路に直接干渉することは出来るかい」

「私の両腕の、調整装置に、マセソンさんのパソコンを接続して下さい。自己回復プログラムが動かないということは、大元のメインコンピューターのシステムに何か異常があったのだと、思います。パソコンを接続、したら、画面に内部システムの稼働状況が出てくる筈です・・・・それをチェックして・・・エラーが発生している箇所を削除して・・・もう一度入力を」

「わかった。その辺のことなら祖父の資料で読んだかもしれない。

とにかくやってみるよ」
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