SECRET SYSTEM
セレアは。
マセソンが、出逢ったころのカミルに似てきたな、と思った。
出逢ったころ、やっぱり彼は、
自分の未熟さを嘆いていたから。


「あのトラブルはね、あなたを試すためのトラッププログラム。
それを回避できたのだから、あなたにも素質は十分ある筈。
あなたが望むなら、今からきっと大きくなれるわ。私はそう思う。
今あなたに足りないのは、ほんの少しの自信と、支えてくれる人ね・・・」

セレアは、呆然としたままのマセソンを人差し指で小突くと、言った。


「両方、サラがくれるわ」
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