晒し神
青木は自分の体格と吃音にコンプレックスが強かった。

福祉に携わる者として、普通「人の為に」「よりよい生活を送れるように」等、考えたりするのが普通なのかも知れないが、青木は違った。

「自分より見劣りのする」と自分が思う人々の中、もしくは携わることで、優越感を感じていた。

それが講じて、自分のデスクからも書き込みを繰り返していた。

自殺の当日、青樹が3階の自宅の賃貸マンションにつくと、玄関扉に張り紙がされていた。

「恥知らずのドモリ 華麗なる晒しで アボ~ンw」Mrデブヅキ

青木は後ろを振り向き、キョロキョロと辺りを見回し「だ、だ、誰だよ!」と声を荒げた。

よく見ると壁にも「死ね!」「天誅」などとマジックで書いてある。

実は数日前には知らないヤンキーのような若者数人にも「お前がモチヅキか」といきなり殴られたりしていた。

ドアの鍵をを開け、ドアを開こうとしたら、ひらひらと白いメモが落ちてきた。
それを拾い、見た青木は部屋に入らず、ブツブツと独り言を言いながら、8階建てのマンションの非常階段を登っていった。

震える手から落ちたメモには

「もう、逃げられないなうw」と書かれていた。
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