ヒトカケラ

私が初めて付き合ったのも初めて恋をしたのも中三の頃だった。
付き合ったのは5ヶ月くらいでその間にいろいろな事があったから。
その相手の所為で私の初めてはめちゃくちゃ。
その時の事を今も思い出して恋愛に対してかなりの恐怖を抱くようになったのが原因。

その出来事のあと、私は何もかもイヤになって自殺も考えた事があった。
利用されてしまうくらい価値のない人間ならいない方がマシって思ったから…。
で、その時相談にのってくれたり私が自殺しようとしているのを見抜いたのが
目の前にいる夕真とお兄ちゃん。

『男が全部あんなんじゃないからな』
『ゆっくり克服しなよ』
『焦る必要はないからさ』

友達なんて、その時私の方から拒絶してていなかったから…。

「…夕真、」
「んー?」
「あの時は…ありがとね」
「…」

私が呟くと夕真は大きなため息をつくと私の頭を軽く叩いた。

「二度とあんな事すんなよな。”屋上の時“はマジでビビった」
「ははっ。ごめん」

屋上の時———

あの時が一番”死にたい“って思ってた時。
まぁ、夕真に止められちゃったけど。
でも私はあの時死ななくてよかったと思ってる。
今の生活は楽しいし、恋愛に関してはまだまだだけど友達もたくさんできたから。

「んじゃあね」
「おう」

私と夕真はそれぞれのクラスへ向かう。

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