恋 愛 小 説 。
休み時間に山本涼の机に秋元万由とあたし、仲沢佳奈で集まってた。あたしが涼のことを好きだってことは親友の万由にも言ってない。
「仲沢、アレやってアレ!目玉おやじのモノマネ!!」
涼があたしに言う。
「おい鬼太郎っ」
「似てる似てる~!」
万由と涼が笑う
「お、ミッキーじゃん!」
涼があたしを見てそう言った
ミッキーのモノマネをしろということなんだろう。
「ん?なんだい?僕はミッキー!」
声を高くして言うと、万由と涼はさっき以上にケラケラ笑いだした。
あたしは女の子失格だと思う。だって普通、好きな人を前にしてこんなことしない。
休み時間終了のチャイムが鳴り、あたしと万由は自分の席に戻った。
放課後。万由は生徒会に行って、あたしは涼と教室に二人っきりになった。涼の前の席の人の椅子を涼の机の方に向かせ、涼と向き合うように座った。
「涼さー、好きな人いんの?」
「お前はホントにおもしろいな~なぁミッキーさ「あたしが急に女の子らしくなっちゃったら、
あたしが急に、口数少なくなって照れたりしたら、涼はどうなる?」
あたしがいきなりそう言うと
涼は少し黙って「うん」と言ってから「ごめんな、」と言うとあたしの頭をくしゃくしゃと撫でて帰ってしまった。
「へへ……っ、」
あたしは笑おうとしたけれど、どうしても喉が苦しくなって、涼に撫でられたところの髪の毛を くしゃ と軽くつかみ、一人で泣いた
ごめん、好き。
(お、万由。プリとったんだ?)(うんっ!見る?)(どれどれ…万由)(ん?)(この落書きの山本万由って?)(あ、あたし涼と付き合いはじめたんだ~)