シークレット・ワード


「触んなよ」


それを見たからか少し不機嫌な声の夏樹が前に出る



「そんな怒らなくても…もう諦めてるよ」



去り際に次喧嘩でもしたら俺が本気でさらうからと夏樹に耳打ちして鮎沢先輩は行ってしまった



こうやって考えてみると鮎沢先輩も私の背中を押してくれた一人なんだなと思った



「そういえば奈緒」


「ん?」


「由芽がごめんねっだってよ」



由芽ちゃんが…



由芽ちゃんとは色々あったけどやっぱり友達のままでいたいな…



「なんて顔してんだよ?ほら行くぞ」


「うん」



なんか夏樹がいるから由芽ちゃんとも元通りになれるような気がしてきたよ


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