シークレット・ワード


「俺も奈緒が好きだよ。」


「……う…そ…。夢じゃない?」


「嘘じゃねーよ。ほら。」


そう言った夏樹が私の頬に手を伸ばす
それと同時に頬に鈍い痛みが走る

「いたい。」


「だろ?夢じゃないよ。」


私の視界が涙で歪む
こんな幸せな涙を流したことが今までにあっただろうか


「夏樹。ずっと好きでいてくれてありがとう。私、今すごく幸せだよ。」


「お前に好きって言って幸せになるんならいくらでも言ってやるよ。」


夏樹の腕がそっと私の体を引き寄せる


夏樹の体温が私に伝わる


「好きだよ。」


そう、私の耳元で囁いてくれる


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